介護保険制度の基礎知識

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高齢者の生活を支えるために整えられた介護保険制度は、要介護状態になったときに必要な介護サービスを利用できる仕組みです。しかし、制度のしくみや利用の流れは意外と複雑で、初めて向き合う人にとって分かりにくい点もあります。ここでは、制度の概要や申請の流れをやさしく整理します。


介護保険制度とは何か

介護保険制度は、40歳以上の国民が保険料を納め、介護が必要になったときにサービスを利用できる公的制度です。対象は「65歳以上の方」と、「40〜64歳で特定疾病が原因で介護が必要となった方」です。費用は公費50%と保険料50%で成り立ち、自己負担は原則1割(所得により2〜3割)です。自宅での生活を支援する訪問介護やデイサービス、施設入所、福祉用具の貸与など、幅広いサービスが用意されています。

利用開始までの流れ

介護保険サービスを利用するには、まず市区町村の窓口で「要介護認定」を申請します。申請後、職員が自宅を訪問し、心身の状態を確認する「認定調査」が行われ、主治医意見書とあわせて介護度が決まります。「要支援1・2」「要介護1〜5」の7区分があり、区分により利用できるサービス量が異なります。認定後はケアマネジャーと相談し、生活状況に合ったケアプランを作成します。

サービスを上手に使うポイント

介護保険は、できるだけ自立した生活を続けることを目的としており、必要以上のサービスは提供されません。また、介護度は固定ではなく、状態に応じて更新があります。生活が変化した場合や介護負担が増えた場合は、ケアマネジャーに相談することで、プランの見直しや追加支援につなげられます。家族だけで抱え込まず、制度を柔軟に活用することが大切です。


まとめ

介護保険制度は、誰もが加齢とともに向き合う可能性のある支援の仕組みです。申請から利用開始までには手続きがありますが、ポイントを押さえれば難しくありません。早めに情報を知り、必要なときに適切なサービスを選べるよう、制度の基本を理解しておきましょう。

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