法定雇用率未達の状態は、単に人数が足りないという話ではありません。採用の進め方、仕事の切り出し方、受け入れ体制まで含めて見直す必要があります。とくに近年は、法定雇用率そのものの引き上げが続いており、早めに準備する企業ほど動きやすくなります。まずは制度を怖がるのではなく、何を整えればよいかを順番に確認することが大切です。
未達だからすぐ違法、ではないが放置は危険
民間企業の法定雇用率は現在2.5%で、2026年7月からは2.7%へ引き上げられます。未達だから直ちに厳しい処分になると考えがちですが、実際には報告、指導、改善の流れの中で対応していく形が基本です。ただし、何も動かないままにすると、採用計画も社内理解も遅れやすくなります。法定雇用率未達を数字だけで捉えず、職場づくりの遅れとして見る視点が重要です。
まず見るべきは「不足人数」より受け入れ体制
厚生労働省の集計では、未達企業の中には不足が0.5人または1人の企業が多く含まれます。つまり、大きく足りない企業ばかりではありません。だからこそ、採用人数を増やす前に、どの部署なら任せやすいか、相談役を誰にするか、通院や働く時間への配慮をどうするかを整理するだけでも前進します。法定雇用率未達の改善は、求人票を出すことより、働き続けやすい形を整えることから始まります。
納付金だけで済ませない考え方が大切
常時雇用する労働者が100人を超える企業では、未達の場合に障害者雇用納付金の対象になります。不足1人あたり月額5万円が目安ですが、納付金を払えば十分という考えでは、職場の人手不足や多様な人材確保の課題は残ります。ハローワークや支援機関を使い、短時間勤務や業務の分担を含めて考えると、採用の幅は広がります。制度対応と現場改善を一緒に進めることが、無理の少ない進め方です。
まとめ
法定雇用率未達への対応は、罰則を避けるためだけの作業ではありません。仕事の設計、受け入れ方、社内の理解を整えることで、採用後の定着にもつながります。人数合わせで終わらせず、働きやすい職場をつくる視点で進めることが、結果としていちばん現実的です。
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