美術やデザインは、見る人を選ぶものではありません。本来は、年齢や障害の有無にかかわらず、だれもが楽しめるものであってほしいものです。そこで注目されているのが、使いやすさやわかりやすさを大切にする考え方です。ユニバーサルデザインのアートは、作品そのものの美しさだけでなく、「どうすれば多くの人が参加しやすくなるか」を考える点に大きな意味があります。
だれも取り残されにくい表現になる
ユニバーサルデザインのアートは、見え方や聞こえ方、感じ方の違いに配慮しながら作られます。たとえば、色だけで情報を伝えず、形や質感でも違いがわかるようにする工夫があります。文字の説明をやさしい言葉にしたり、触れて楽しめる作品にしたりすることも、その一つです。
こうした工夫があると、作品との距離がぐっと近くなります。「自分には難しいかもしれない」と感じていた人も、入り口を見つけやすくなるからです。わかる人だけが楽しむのではなく、いろいろな人が自分なりの受け取り方をできることが大切です。
見るだけでなく、関わる楽しさが生まれる
ユニバーサルデザインのアートの良さは、鑑賞だけで終わらないところにもあります。展示の高さを見やすくしたり、音声案内や触図を用意したりすると、作品との関わり方が広がります。会場の通りやすさや休みやすさに配慮することも、安心して参加するためには欠かせません。
参加しやすい場では、感想を伝え合ったり、一緒に作ったりする機会も増えます。すると、作品はただの展示物ではなく、人と人をつなぐきっかけになります。ユニバーサルデザインのアートは、表現の世界を広げるだけでなく、社会参加の形そのものをやわらかく広げてくれます。
まとめ
アートに配慮が加わることで、見える人も見えにくい人も、動きやすい人もそうでない人も、同じ場に参加しやすくなります。ユニバーサルデザインのアートは、特別な人のためだけの工夫ではありません。だれにとっても心地よい入り口を増やす、やさしい発想として考えていきたいですね。
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